| 11/10/09 Fマウント入門追加 |
| 11/09/18 F3AF用レンズの解説を独立させた |
| 11/09/04 レンズ名の見方追加 |
| 11/03/12 ●CPU連動方式/CPU内蔵レンズ/電子接点 に大幅加筆(電子接点パターン、割当て表など) |
| 11/01/30 Ai方式と開放F値連動ガイドに関する記述修正 |
| 10/12/12 ●露出計連動ピン・Ai・CPUレンズ対応/AF-S・AF-I・VR・Gタイプ使用可否一覧) 内「EL2」の「露出計連動レバー(Ai連動レバー)」を可倒式に修正 |
| 10/08/29 ●そして完全電子マウントへ(?) に追記 |
| 10/08/15 ●AFが作動しないデジタル一眼レフとレンズの組み合わせ追加 |
| 10/08/14 Fマウントレンズ体系図(簡易版)追加 |
| 10/08/01 ●DXレンズのイメージサークルとFXフォーマットカメラの組み合わせ追加 |
| 10/07/15 「ニコン全一眼レフカメラ発売年表/仕様」への個別リンク追加(例:Nikon F) |
| 10/07/10 ●瞬間絞り込み測光に大幅加筆 |
| 10/06/27 「●完全自動絞りとAE、そして完全電子マウント(?)」項を「●一眼レフの基本構造と自動絞り/AE」と「●そして完全電子マウントへ(?)」に分割した |
| 10/06/26 レンズ分類と連動パーツの変遷を Fマウントレンズ分類の下に移動した |
| 10/06/20 Fマウント基本データに、マウント外径/幅データとマウント画像追加 |
| 10/01/31 ●物理的に装着できないカメラとレンズの組み合わせ追加 |
| 09/09/13 「Nikon D300S」関係追加 |
| 08/07/30 フランジバックとバックフォーカスの画像追加 |
| 08/11/30 ●完全自動絞りとAE、そして完全電子マウント(?) 追加 |
| 08/10/19 電磁絞りに関する説明追加 |
| 08/09/18 ●マルチパターン測光に画像追加 |
| 08/07/30 Fマウント基本データの「材質」にステンレス、真鍮クロムメッキに関する説明追加 |
| 07/09/23 「Nikon D300」「Nikon D3」関係追加 |
| 07/08/05 VRレンズの三脚積載対応追加 |
| 07/06/02 説明用画像を何枚か追加 |
| 07/05/27 「●マルチパターン測光」追加 |
| 07/05/26 「時系列で見るFマウント」追加 |
| 07/05/19 「開放測光とレンズ開放F値のアヤシイ(?)関係」追加 |
| 07/02/12 説明用画像を何枚か追加 |
| 06/12/10 露出計連動レバー可倒式/固定式機種修正 |
| 06/11/23 最小絞り設定警告レバー関係加筆 |
| 06/11/19 「Nikon D40」関係追加 |
| 06/06/25 新規公開 |
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「マウント(レンズマウント)」とは、一眼レフに代表されるレンズ交換式カメラ(等)において、レンズとカメラボディを結合する機構のことです。
一眼レフの最大の特徴は、魚眼、超広角、大口径、超望遠、マクロ、ズームレンズ等など多種多様なレンズが利用できることですが、その為にはレンズとカメラボディの物理的な結合だけではなく、レンズ〜カメラボディ間の連動、例えばレンズの絞り値や撮影距離情報をカメラボディに伝える機構、ボディからレンズ絞りのコントロール、フォーカス(ピント)を合わせる為の連動機構などがマウント(レンズマウント)に求められます。
ニコンのレンズマウントは「Fマウント」と呼ばれ、昭和34(1959)年6月に発売されたニコン最初の一眼レフである「Nikon
F」の「F」に由来していますが、当時のカメラは内蔵露出計、または外付けの露出計との連動のみで、自動で露出を決める「AE機能」もなく、マウントは非常に単純なものでした。
しかし、その後の各時代における技術的トレンド、例えばTTL開放測光、自動露出、オートフォーカス、超音波モーター内蔵、手ブレ補正機能など、カメラ本体やレンズに多くの機能が付加され、その対応の為に基本的なマウント規格を変更せずに色々な連動パーツが後付け/建て増し方式で追加されてきました。
それ故にカメラとレンズの組み合わせによっては、色々な制限(装着不可、露出計不動、AF不動など)が生じてしまい、非常に複雑なマウント体系になってしまっているのです。
勿論、最新のカメラに最新のレンズを装着する分には問題ないとはいえ、少し古めのカメラとレンズの組み合わせのパターンは数多くあるので、Fマウントの基本的な知識を持っていなければどの様な制限があるのか、またはないのかの判断ができません。
某社のように旧マウントを捨て、全く新規のマウント(完全電子マウント)にしていればこの様な問題は起こらなかったのですが、そこは「ニコン」、古くからのニコンユーザーを切り捨てず、古いカメラに最新のレンズを装着できるように互換性を最重要視してきた結果といえます。
さて、「Nikon F」発売以来のカメラ撮影機能として、
1.露出計との連動、操作性向上
2.露出の自動化(AE)、精度向上
3.電子化及びAFへの対応、合焦速度の向上
4.手ブレ補正、電磁駆動絞りなどの搭載
が図られてきました。
その具体的な商品展開としては、
1.連動爪(カニ爪)付きオートニッコールの発売
2.Aiレンズの発売
3.Ai-Sレンズの発売
4.複雑な機械式連動を廃し、電子化(CPU搭載)したAFレンズの発売
5.撮影距離情報を伝えられるDタイプレンズの発売
6.超音波モーター内蔵レンズの発売
7.手ブレ補正機構搭載レンズの発売
8.絞りリングを廃したGタイプレンズの発売
9.APS-C判専用のDXレンズの発売
10.電磁駆動絞り搭載レンズの発売
となっています。
●露出計との連動、操作性向上
「Nikon F」と同時発売された初期のニッコールレンズには、絞りリング部に露出計連動爪(別名:カニの爪、カニ爪)が付いており、外付けの外部露出計または外光式の「フォトミックファインダー」のピンと噛み合わせてレンズの絞り値を伝えることができました。
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しかし、レンズから入射した光、即ち実際に撮影される光をカメラ内部で直接測光できれば、レンズ画角やパララックスに対応できない外部露出計によるよりも高精度の測光が可能であることは明白であり、カメラボディ内に露出計を内蔵した「TTL測光方式」が編み出され、ニコンでも、「Nikon
F Photomic T」で露出計がフォトミックファインダー内に、そして「Nikomat FT」でカメラボディ内に露出計が組み込まれました。
これらのカメラでもレンズの絞り値は前述の「カニ爪」を使ってボディ側(の内蔵露出計)に伝えていたのですが、「カニの爪」だけではレンズ装着時に余計な操作が必要なこともあって、より簡便な方式として「Ai方式」が開発されました。これはレンズの絞りリングの一部を切り欠き、ボディ側のレバーに引っ掛かるようにして露出計と連動するようにしたものです。
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●露出の自動化(AE)、精度向上
さらに「露出の自動化(AE)、精度向上」については、AE化の為にカメラ側からレンズ内にある絞り羽根の正確なコントロールが必要になり、Ai方式の改良版として
Ai-Sタイプのレンズが開発され、同時にレンズの明るさやレンズタイプを識別する為の色々なレバー類がレンズ後部に追加されました。
●電子化及びAFへの対応、合焦速度の向上
これらの付加物は機械的にレンズからボディへ情報を伝えるものですが、構造的に複雑になることもあり、昭和61(1986)年4月にAFレンズのリリースと同時にROMを内蔵して電気的に情報を伝える「CPU連動方式」が発売されました。
さらに、レンズ内に超音波モーターを内蔵したAF-Sレンズが発売され、被写体の激しい動きにも追従する合焦スピードと、ボディ駆動のAFレンズにはない静粛性を実現しました。
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●手ブレ補正、電磁駆動絞りなどの搭載
・ カメラのシャッターが開いている間(露光中)に手が動いてしまうことによる手ブレを補正するVRレンズ
・ 絞りリングを廃してカメラボディ側からの絞り制御のみを行なうGタイプレンズ
・ APS-Cサイズのデジタル一眼レフ用に特化したDXレンズ
・ AFカップリングによる機械的なAF駆動を廃し、超音波モーターレンズ(AF-S)専用のカメラの発売
・ Nikon F発売以来の絞り連動レバーによる機械的な絞り制御からレンズ内に組み込まれたステッピングモーターで絞りを駆動する電磁駆動絞り
概略以上のような経過を経て様々なパーツの追加や統合、整理を経て現在に至っています。
当サイトでは、Fマウントという「接点」を通して、レンズ体系、カメラの構造、レンズとボディ間の連動機構や自動露出関係、レンズ側の新機能(超音波モーター駆動、手ブレ補正機能)などについての解説をしています。
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2.Fマウント/レンズの簡単な用語説明
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3.Fマウント/レンズのもう少し詳しい解説
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以上を概説すると、
昭和34(1959)年6月、Nikon Fの発売当初から全てのレンズに露出計連動爪が付いており(極初期の一部を除く)、外部露出計と絞り連動可能であった。(シャッターも露出計を本体シャッターダイアルに被せる形式なので連動する)
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昭和40(1965)年9月に発売された「Nikon F フォトミックT」(ファインダー交換式)以降はTTL開放測光を採用しており、やはり露出計と絞り連動する。(シャッターも連動する)
しかし、外部露出計や初期のフォトミックファインダー系はレンズ交換する毎に開放F値をセットし直す(開放F値手動設定)必要があり、操作面の問題からより簡単な手順で行なえる「ガチャガチャ方式」が開発された。
さらに、レンズを装着するだけで開放F値を設定できないか、という要望に対し、昭和52(1977)年にAi方式(開放F値自動補正方式)レンズが発売された。Ai方式のレンズ後部には、絞り値をボディに伝える露出計連動ガイドと、レンズの開放F値を伝える開放F値連動ガイドが追加されている。
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だがAi方式では絞りコントロールの精度に問題があり、後のシャッター速度優先AEや●マルチパターン測光搭載に対応できず、3年後の昭和55(1980)年にはボディからレンズ絞りを正確に制御できるAi-S方式が開発された。(同時に焦点距離識別リッジ、レンズタイプ識別ノッチが追加)
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(以上、●開放測光とレンズ開放F値のアヤシイ(?)関係参照)
レンズ〜ボディ間の情報のやり取りを機械的に行なうにはあまりにも複雑化してしまったFマウント。。
そこで昭和58(1983)年4月、第一世代のAF機(Nikon F3AF)において、レンズ内モーター駆動方式の採用を契機に
ボディとレンズに電子接点を追加、レンズ内にCPUを内蔵し、AF作動電源供給や情報通信(の一部)を行なうことになった。(但しCPU連動方式とは言わない)
その3年後の昭和61(1986)年4月、第二世代のAF化(Nikon F-501)時点で電子接点数をF3AFの6端子から7端子に増やし、再規格化を行なって「CPU連動方式」と呼称されるようになった。
さらに超音波モーター内蔵レンズ(AF-S)/手ブレ補正内蔵レンズ(VR)の開発や、レンズから絞りリングを廃したGタイプレンズ、デジタル専用レンズ(DXレンズ)、電磁駆動による自動絞り機構を採用したPC-Eレンズが発売され、現在に至っている。
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マニュアルフォーカスカメラのマウント左下部 |
オートフォーカスカメラのマウント左下部(AFカップリング) |
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| ・Fマウントの原点はレンジファインダー機のニコンSマウントから始まっている。Sマウント自体はコンタックスマウントのコピーであり、ライカがねじマウントであったのに対し、コンタックスは最初からバヨネットマウントを採用していた。左に回して装着する方式もコンタックスと同様である。 ・マウント内径を44mmとした理由は、135フォーマット(35mmフィルム)の対角線長43.26mmが入り切るサイズとしたことであると言われている。 ・フランジバック長(マウント面〜フィルム面の長さ)の46.5mmという値は、一眼レフカメラボディ内のクイックリターンミラーを作動させるために長くする必要があったことから決められた。ただ、他社機と比較して最も長い方であり、フランジバック長が短い他社機にマウントアダプターを介してニッコールレンズを装着することも可能である。 ・フランジバックと類似の規格としてバックフォーカスがあるが、これはレンズ最後端(レンズ保持部材含む)とフィルム面の間の長さである。つまりレンズによって変わる値となる。ミラーが存在しないレンジファインダーカメラ(RF)においてはレンズ最後端を限りなくフィルムに近づけることが出来るのでバックフォーカス長は短く出来るが、一眼レフカメラではレンズと可動ミラーがぶつからないだけのバックフォーカス長が必要である。Nikon Fの頃の60年代の魚眼レンズ(Fisheye NIKKOR 8mm F8 など)では、レンズ最後端がミラーボックス内に大きく入り込んでいて(バックフォーカス長が短く)ミラーと干渉する為、ミラーアップして使用しなければならなかった。
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Nikon Fマウント図 (ボディ側)最も複雑な「Nikon F4」ボディのマウント部です。 ![]() 露出計連動ピンのある「Nikomat FTN」ボディのマウント部です。 ![]() 可倒式の露出計連動レバーと連動レバー解除ボタンを持つ「Nikon FM」の マウント部です。 ![]() 最小絞り設定警告レバーを持つ「Nikon D70」のマウント部です。 ![]() 最小絞り設定警告レバーはD70等の円周方向スライド式に対し、 D40等では押し込み式となっています。 ![]() |
(A)電子接点
(B)露出計連動レバー(いわゆるAi連動レバー)
(C)連動レバー解除ボタン
(D)レンズ着脱指標
(E)レンズ識別ピン
(F)レンズ焦点距離識別レバー(プログラム切り替えレバー)
(G)レンズ着脱ボタン (H)レンズ着脱ロックピン (I)開放F値連動レバー
(J)AFカップリング
(K)絞り連動レバー
(L)露出計連動ピン
(M)最小絞り設定警告レバー
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Nikon Fマウント図 (レンズ側)「Nikon F」以来の「Auto Nikkor」のレンズマウント部です。 ![]() 昭和52(1977)年に商品化された「Ai Nikkor」のレンズマウント部です。 ![]() 昭和55(1980)年から発売された「●Ai-S Nikkor」のレンズマウント部です。 ![]() |
(a)絞り連動レバー
(b)位置決め溝
(c)露出計連動爪(カニ爪)
(d)露出計連動ガイド
(e)開放F値連動ガイド
(f)EEコントロールユニット用連動ガイド
(g)レンズタイプ識別ノッチ
(h)電子接点
(i)AFカップリング
(j)焦点距離識別リッジ
(k)最小絞り設定警告用ガイド
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1.Fマウント体系図以下は、ニコンサイトの「F マウントレンズ体系図」を参考にして手を加えたものです。
2.Fマウントレンズ体系図(簡易版)以下は、前記「1.Fマウント体系図」を簡略化したものです。
3.Fマウントレンズ分類以下は、Fマウントレンズをタイプ別・発売年月別に分類したものです。 (レンズ分類と連動パーツの変遷も参照)
4.レンズ分類と連動パーツの変遷 露出計連動爪(カニ爪)による外部露出計連動からAi方式(開放F値自動補正方式)による内蔵露出計連動へ、さらにAi-Sで追加された焦点距離識別リッジ/レンズタイプ識別ノッチ、AFカップリングによるオートフォーカスなど複雑なメカニカル連動方式から、電子接点経由で通信するCPU内蔵方式へ変遷(進化?)したFマウント。
5.レンズ名の見方 ニッコールレンズの名称は幾つかの識別子で構成されていて、これらの組み合わせで各レンズのおおよその仕様が分かる。比較的最近のレンズと初期のオールドニッコール(カニ爪付き)のレンズについて、識別子の意味を解説する。(今更?) 5.1 レンズ名を構成するタイプ識別子(比較的最近のレンズ) 5.2 レンズ名を構成するタイプ識別子(初期のカニ爪付きオールドニッコール/従来(非Ai)レンズ) 5.3 その他の特殊レンズ 5.4 レンズ名表記方法の変更 5.1 レンズ名を構成するタイプ識別子(比較的最近のレンズ)
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●一眼レフの基本構造と自動絞り
●レンズの絞り値とファインダーの明るさ
●AEと絞りのコントロール方法の変遷
●AEの種類
●カメラ側からの絞りのコントロール
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昭和34(1959)年6月発売の「Nikon F」は、製品コンセプトとしてシャッター速度と絞りの両方に完全に連動する露出計を着脱可能の外部測光式(ニコンメーター1型や、3年後に発売されるファインダー交換式のフォトミックファインダー)とした。 そのためにレンズの絞り環をマウント側におき、露出計と連動させるための「(c)露出計連動爪(カニ爪)」を付けたのが始まりで、どのレンズでもF5.6の位置に付けられ、これを使って絞りの絶対値を露出計に伝えることができた。
測光方式の進展のなかでTTL開放測光方式(実際にレンズを通った光をボディ内測光素子で測光する)が生まれ、これを実現するには装着レンズの開放F値をボディ(露出計)に伝える必要があるが、ニコン初のTTL開放測光式一眼レフである「Nikomat FT」(昭和40(1965)年7月)ではボディに開放F値補正目盛りが付けられており、レンズ交換ごとにその開放F値を設定しなければならなかった。この設定を忘れてしまうと当然適正露出は得られず、不良写真を量産してしまうことになる。 そこで、その2年後の昭和42(1967)年10月に発売された「Nikomat FTN」や、翌年の昭和43(1968)年9月「Nikon フォトミックFTN」では、開放F値半自動設定(通称「ガチャガチャ方式」)によって簡単に設定可能となった。
開放F値半自動設定(通称「ガチャガチャ方式」)の手順 (1)レンズの絞りをF5.6に合わせる (2)レンズの(c)露出計連動爪をボディの(L)露出計連動ピンに合わせて装着する (3)レンズの最小絞りまで左一杯に回す (4)続いて今度は右一杯に回す 昭和52(1977)年にAiレンズが発売された為、昭和51(1976)年10月発売の「Nikon F2 フォトミック SB」が(L)露出計連動ピンのある最後のカメラとなった。 尚、昭和61(1986)年4月発売のAF搭載機「Nikon F-501」(CPU内蔵方式)と同時発売のCPU内蔵AFニッコールレンズ群(Ai AF Nikkor 50mm F1.8Sなど)以降は、この連動爪はなくなっている。 (参考:●露出計連動ピン・Ai・CPUレンズ対応/AF-S・AF-I・VR・Gタイプ使用可否一覧) <レンズ側露出計連動爪に対応する露出計連動ピンのあるボディ一覧>
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昭和52(1977)年に商品化された、開放F値自動補正方式(AI = Automatic Maximum Aperture Indexing 方式)。 (尚、Ai方式の改良版として、昭和55(1980)年からAi-S方式に切り替わった。) レンズ絞り環後端部に設けられた「(d)露出計連動ガイド」により、レンズを装着すれば自動的に開放F値が補正され、設定した絞りがそのレンズの開放絞りから何段絞ったものかをボディ側に伝える方式である。 (1) 露出計連動ガイドの追加
(2) 開放F値連動ガイドの追加
(3) レンズ側の絞り表示が二重になり、マウント側のファインダー内表示用の小文字の絞り値が追加された。 (「F2 フォトミックA」などの後付けファインダーでは絞り環の数字をファインダー内で直読するための光学系が新設されている) (4) 上記の表示用絞り値がよく見えるようにカニの爪は穴の空いたタイプとなった。
(5) かつて販売されていた「EEコントロールユニット(サーボモーターによる絞り制御)」に連動させる為の(f)EEコントロールユニット用連動ガイドを設けた。 (このガイドは後に(k)最小絞り設定警告用ガイドとして利用されている)
●Ai方式レンズと非Ai方式レンズの見分け方
●Aiニッコール(純正)と改造Aiニッコールの見分け方
●改造Aiニッコール
●Ai方式のボディと非Aiの旧ニッコール(カニ爪方式)レンズの組み合わせについて
●「 Ai方式 」のレンズ名表記
●「 AI 」と「 Ai 」の表記の違い
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| ●Ai方式 の改良版として昭和55(1980)年から発売され、主に絞り制御の適正化を行なっている。 シャッター速度優先AEやプログラムAEなどマルチモードAE機ではカメラボディ側から絞り値をコントロールする必要があるが、その動作は以下の通りである。( ●一眼レフの基本構造と自動絞り/AE 参照 ) (1)レンズを装着するとレンズ側の(a)絞り連動レバーを押し上げ、絞りを開放状態にする。(レンズ側は最小絞りにセット) (2)次にシャッターボタンを押すとボディ側の(K)絞り連動レバーが下がり、押し上げられていたレンズ側の(a)絞り連動レバーがスプリングの力でこれを追いかけ、あらかじめ設定された絞り位置で停止する。
しかしAiレンズではボディ側絞り値の変化(ボディ側の絞り連動レバーの変化)に対して、レンズ側絞り連動レバーがリニアに比例しておらず、多くの場合、開放から2段くらい絞ったところで連動レバーのストローク(上下ストローク長は最大約9mm)の半分以上を費やし、小絞り側ではレバーの動きが非常に小さいものになっている。 例えばボディ側で絞りをF11にセットし、 ボディ側の(K)絞り連動レバーがF11の位置まで下がったとしても、実際にレンズ側で正確にF11に絞り込まれるかは保証できなかった。 つまり、設定/決定された絞り値と(絞り連動レバー経由で)実際に絞り込まれる絞り値の間に誤差が発生してしまう。 (その為、「Nikon FG」等ではシャッターレリーズ後に絞りが絞り込まれた時点で再測光してシャッター速度を再調整している → ●瞬間絞り込み測光) 昭和55(1980)年から発売されたAi-Sレンズでは、レンズ側絞り連動レバーの動きを絞りの段数にほぼ比例するようにした。
(図1のAiレンズでは、リニアに変化するボディ側の絞り連動レバーに対してレンズ側絞り連動レバーのピッチが比例していない。) さらに、Ai方式レンズに加えて、焦点距離に関する情報((j)焦点距離識別リッジ)、Sタイプレンズの識別情報((g)レンズタイプ識別ノッチ)などが付加された。
もう一点、レンズのピントリングの回転角とピントの移動量の関係を見直し、「回転角度:ピント移動量」を可能な限り統一しているらしい。 ●Sタイプレンズと非Sタイプレンズの見分け方
●「 Ai-S方式 」のレンズ名表記
●「 Ai-S方式 」のレンズの呼び方
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| カメラボディとレンズ間の情報伝達を電気信号で行なう方式。初期のAFニッコールには、
NEC製 uPD7554A(4ビットシングルチップマイクロコンピュータ)が搭載されていた。(発表時) 昭和61(1986)年4月発売のAF搭載機「Nikon F-501」からCPU内蔵方式が採用され、同時発売のAFニッコールレンズ群(Ai AF Nikkor 50mm F1.8Sなど)以降、全てのレンズにCPUが搭載されている。( 参考: Fマウントレンズ体系図/分類 ) ちなみにボディ側のCPUには、例えばD70では富士通の32bit RISC CPU(FRファミリ)、D7000には東芝製「TMP19A44FEXBG microcontroller」が搭載(=ネット情報)されており、OSには工業用途リアルタイムオペレーティングシステムである μITRONが採用されている。 ● CPU連動方式のレンズ群 以下は全てCPUを内蔵したレンズ群であり、全てのニコンデジタル一眼レフに装着でき、露出計も作動する。(但しDXタイプレンズはAPS-C判カメラと一部ハイエンド一眼レフでのみ使用可)
別な表現をすると、CPUを内蔵しているのは、全AFレンズ(但しF3AF用レンズは除く)、及び、 マニュアルフォーカスのDタイプレンズ(PC、PC-Eレンズ)、Ai-Pレンズである。 注) CPU搭載機種(AF対応機)には、BF-1A以降のボディキャップを使用すること。BF-1A以前(BF-1など)のボディキャップはボディの電子接点とキャップ後端部が干渉してしまうので故障の原因となる。 ● レンズ〜ボディ間の伝達情報(推定) ・レンズ識別番号(レンズID) ・開放F値(Wide/Tele)、最小絞り値(絞り開放からの絞り込み段数)、焦点距離(Wide/Tele)、回転角、繰出し量 ・レンズタイプ(マニュアル、 AF-S/ AF-I/ Ai-P、 DX、 G、 VR、 電磁絞り) ・レンズ収差情報(あるかも?) ・撮影時の焦点距離情報 ・撮影時の距離情報(Dタイプ・Gタイプ) ・レンズが無限または至近の制限位置にある時の信号 ・切換えスイッチの状態(VR-ON/OFFなど) ・ボディからレンズへの絞り作動指示、作動完了シグナル(電磁絞りレンズ対応) ・AF-Sレンズ時、ピント移動方向とその量、合焦時シグナル ・VRレンズ時、手ブレ補正作動指示、センタリング指令 ・AF-S、VRレンズ、電磁絞りレンズへの電源供給、レンズ内CPUへの電源供給、GND(グラウンド)
● F3AF用のボディ/レンズ群 昭和58(1983)年4月発売の「Nikon F3AF」もボディ/専用レンズ共に電子接点を持っているがCPU連動方式とは言わない。 ( 参考: F3AF用レンズ ) ● カメラボディ側電子接点端子数
● レンズ側電子接点ピン数
● ボディ側電子接点パターン
● レンズ側接点(ピン)パターン
● 電子接点/ピン割当て表(推定) 上記「レンズ側接点(ピン)パターン」のパターン番号Fは、初期のCPU内蔵AFニッコールで電子接点の基本形となっているが、その接点の機能を推定してみた。 (参考) 「Modify TC-16A」
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| Ai-Sレンズに追加された(j)焦点距離識別リッジにより焦点距離が135mm以上のレンズを識別して、プログラムモードでは手ブレを防ぐために高速プログラムに切り替える。このレバーはNikon FAに初めて装備された。また、マルチパターン測光にも用いられる。 標準プログラム: プログラム線図上の1/125秒でF5.6の点を通り、45度の角度を持つ。 高速プログラム: 全体が高速側にシフトするとともに、プログラム線図上の1/125秒でF4の点を通り、勾配も急傾斜となる。
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現在の主流である「開放測光」が実用化される前に使用されていた測光方式であり、シャッターレリーズ後ミラーアップ直前に、
という手順で測光・露出を行なう。 これは SタイプではないAiレンズ を使用した場合、ボディ側の絞り連動レバーとレンズ側の絞り連動レバーの動きが リニアに対応しておらず 、設定した絞り値と実際に絞り込まれる絞り値に誤差が発生するため、この差を(3)のステップでシャッター速度を再調整することにより高精度の露出制御を行なうものである。但し、レリーズタイムラグが長くなることと接眼部からの逆入射光の影響が大きいという欠点がある。 《 背景 》
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ボディ側の(I)開放F値連動レバーは、Aiレンズ/Ai-Sレンズ後部にある「(e)開放F値連動ガイド」に連動し、開放F値を受け取って自動露出やファインダー内表示、マルチパターン測光などに用いられる。(Nikon F4、FAなど) 初期のニッコールレンズ(カニ爪方式)ではレンズ交換する毎に開放F値をセットし直す(開放F値手動設定)必要があったが、 昭和52(1977)年に発売されたAi方式(開放F値自動補正方式)レンズの後部には、絞り値をボディに伝える露出計連動ガイドと、レンズの開放F値を伝える開放F値連動ガイドが追加され、レンズを装着すれば即露出計が作動するようになった。(但し、露出計作動は露出計連動ガイドだけでも可能) 実際に開放F値連動ガイドにより レンズの開放F値がボディに伝えられる(使われる)ようになったのは、後の シャッター速度優先AEやプログラムAE、マルチパターン測光の各機能が搭載された時であり、 機種としては、 昭和57(1982)年5月発売のNikon FGが初めてプログラムAEを搭載し、昭和58(1983)年9月には Nikon FAで「絞り優先AE(A)」、「シャッター速度優先AE(S)」、「プログラムAE(P)」を実現した。 (●開放測光とレンズ開放F値のアヤシイ(?)関係参照) ネイティブ(純正)のAi/Ai-Sレンズには「開放F値連動ガイド」があるが、 改造Aiレンズには存在しない。このためF4、FAではネイティブのAiニッコールでは多分割測光(5分割マルチパターン測光)などが可能であるが、改造Aiレンズでは不可能である。 尚、F5ではこのレバーは廃止されている。 |
| 昔々、1960年代に一眼レフの露出計が外付け方式から内蔵型のTTL測光(Through
the Lens:実際にレンズを通った光をボディ内測光素子で測光する)方式に切り替わり始めた頃、測光は「絞り込み測光方式」が採用されていた。 これはピント合わせの時はレンズを絞り開放で行ない、測光時には実際に撮影する絞りまで絞り込んだ状態で行なうものであり、測光機構面では簡単な構造ではあるが、 ・ 測光時に絞り込み操作が必要 ・ 絞り込むことによりファインダーが暗くなる ・ その為に接眼部からの逆入光の影響で測光誤差が生じやすい などの問題があり、これらの問題を解決する為に「開放測光方式」が生まれた。 この方式は常に絞り開放状態で測光を行ない、「レンズの開放F値」と「現在の絞り値」をカメラボディへ通知してその測光値を補正する。 例えばF2の明るさのレンズを装着し、絞り開放で測光値がシャッター速度1/500秒となる明るさで絞りを1段(F2.8)絞ったとする。 TTL開放測光では露出計に入る光の量はF2(開放)のままであるが、測光値としてはシャッター速度を1段遅い1/250秒と算出しなければならない。 その為には「開放F値(F2)」と「現在の絞り値(F2.8)」をボディ(露出計)に伝えて露出計を1段分補正する必要がある。(絞り値絶対値通知方式)
ニコンの初期のTTL露出計搭載機では各レンズに設けられている連動爪(カニ爪)により絞り値をボディに伝えられたが、開放F値については ・ Nikomat FT / Nikon F フォトミックT / Nikon F フォトミックTN : 開放F値手動設定(レンズ交換する毎に開放F値をセットし直す) ・ Nikomat FTN / Nikon フォトミックFTN 以降: 開放F値半自動設定(通称ガチャガチャ) という方法を採用していた。 そして、この方式では絞りの絶対値(F2やF2.8など)がボディに通知されるので現在の絞り値をファインダーで確認することもできた。 ( 「Nikon F フォトミックTN」ではフォトミックファインダー内にカニの爪経由でレンズ絞りの動きに対応した絞り表示板を持ち、後ろ斜面の小窓から見ることができるし、「F2フォトミック」ではファインダー内に直接現在の絞り値が表示される ) 尚、より正確に言えば露出計を動かす為だけであれば開放F値と現在の絞り値の両方を伝える必要はなく、開放F値から「何段絞り込まれたか」という情報だけあればよい。上記例でいえば、絞りを「1段絞った」という情報があればシャッター速度1/250秒を求めることができる。 そこで、昭和52(1977)年に露出計に対し(レンズ交換する毎に開放F値をセットし直すなどという)余計な手間なしで絞り値をボディに通知できるAi方式が商品化された。 これは開放F値自動補正方式(AI = Automatic Maximum Aperture Indexing 方式)と言われる通り、レンズを装着すれば自動的に開放F値が補正される。 ![]() Ai方式の露出計連動ガイドは、設定した絞りがそのレンズの開放絞りから何段絞ったものか(絞りの相対値)をボディ側の露出計連動レバー(Ai連動レバー)に伝えるもので、レンズの開放F値によりガイド位置が決まっている。 <開放F値に対応する露出計連動ガイド位置> (●Ai方式 も参照のこと) ![]() このAi方式は、レンズ後部にある「(e)開放F値連動ガイド」とレンズ絞り環にある「(d)露出計連動ガイド」によって、それぞれレンズの開放F値と開放F値から絞り込まれた段数(実絞り値と開放F値との差分)の両方をボディに伝えることができる。 しかし、Aiレンズが発売された頃のカメラ、例えば「Nikon FM」などには、「(e)開放F値連動ガイド」の受け部である「(I)開放F値連動レバー」は実装されていなかった。(つまり、レンズの開放F値がボディに伝えられていなかった) その理由として考えられるのは、 (1) 前述の通り、露出計を動かす為だけであれば開放F値から「何段絞り込まれたか」という(露出計連動ガイドによる)情報だけあればよかった。(絞り値相対値通知方式) (2) 当時は絞り優先AEやシャッター速度優先AEなどの露出オート機能がなかった。 (3) ファインダー内に現在の絞り値を表示させる方法も、Aiレンズの絞り環後端の絞り文字をファインダー内から直読させることで可能であった。 ことから、当面不要な開放F値を伝える為の余分な機構を付加することによるコストアップを避けた為と思われる。 ところが、Aiレンズ発売当時は他メーカーから絞り優先AE/シャッター速度優先AEを搭載したマルチモードAE機が発売された時期でもあり、当然ニコンでもその開発は行なわれていたはずであるが、シャッター速度優先AEやプログラムAE(及び後のマルチパターン測光)を実現しようとなると、開放F値(絶対値)が必要になってくる。(尚、絞り優先AEで使う分には開放F値から絞り込まれた段数(絞り値相対値)を伝えるだけで問題なかった) つまり、シャッター速度優先AEでは撮影者がシャッター速度を先に決め、レンズ絞りを最小絞りにセットしておき、適正絞り値はカメラが自動的に測光値から決定するのであるが、開放F値が分からなければどこまで絞りを開けられるかが分からない。例えば開放F値がF2.8のレンズを装着しているにも関わらず、設定シャッター速度によっては1/4000秒で絞り値「F2」などとなりかねない。 同様にカメラ側が開放F値(絶対値)を知らなければAEで自動決定した絞り値をファインダーに表示することが出来ない。 (相対絞り値だけでは不可能) ここで初めてレンズの開放F値をボディに伝える機構 ((e)開放F値連動ガイドと 「(I)開放F値連動レバー)を 生かしてシャッター速度優先AEを実現する。。。。。 はずだったのであるが、実はAi方式にはもう一点大きな問題があった。 カメラ側でシャッター速度に応じた絞りを自動決定し、レンズの絞りをボディから制御するには、ボディ側絞り値の変化(ボディ側の絞り連動レバーの変化)とレンズ側絞り連動レバーの動きが線形(リニア)になっていなければならないのだが、 Aiレンズではそうなっておらず 、新たにその対策としてAi方式の3年後の昭和55(1980)年に改良版のAi-Sレンズを発売せざるを得なくなったのである。(ニコンの「時間」) このあたりがFマウントのややこしい所ではある。 このSタイプレンズはAiレンズに加え、上述のボディ側とレンズ側の絞り連動レバーの動きを線形(リニア)化した。 (●Ai-S Nikkorレンズ 参照) そして昭和57(1982)年5月、「Nikon FG」でプログラムAEが実現し、翌年の昭和58(1983)年9月には 「Nikon FA」に ニコン初のシャッタースピード優先AEと 世界初のマルチパターン測光 が搭載された。 (絞り優先AE、 シャッター速度優先AE、 プログラムAEを機械式連動で実現。世界初の5分割マルチパターン測光) この「Nikon FG」や 「Nikon FA」 においてボディに追加された 「開放F値連動レバー」は、 レンズ側の「開放F値連動ガイド」 に連動して開放F値を受け取り、自動露出(AE)やファインダー内表示、マルチパターン測光(FAのみ)に用いられている。(尚、数年後には以下のCPU連動方式が商品化された為、「開放F値連動レバー」を持つボディは多分数機種しかないと思われる。) 以上の複雑怪奇な混乱状況を解決すべく、昭和61(1986)年4月発売の「Nikon F-501」において、ボディとレンズ間の情報伝達を電気信号で行なう CPU連動方式が採用された。 この方式は装着レンズ(CPU内蔵レンズ)の開放F値(や焦点距離、レンズタイプなど)が電子接点経由でボディに通知されるもので、「Nikon F-501」以降の機種は全てCPU連動方式となった。 尚、CPU連動方式のカメラではCPU内蔵レンズの使用を前提としているが、非CPUレンズ(Aiレンズ)装着時の露出計作動に対処する為に一部ハイエンド機種では露出計連動レバー(Ai連動レバー)も残されている。 2010年10月現在で CPU連動方式 且つ 露出計連動レバー(Ai連動レバー)を持つボディは、 F6/D3シリーズ/D300シリーズ/D700/D7000のみとなっている。(その他、F5/D1シリーズ/D2シリーズ/D200など) 前述の通りマルチパターン測光やAEを実現するためには装着した非CPU(Ai)レンズの開放F値を知る必要があるが、 これらのカメラはレンズ側の (e)開放F値連動ガイドに対応する (I)開放F値連動レバーを持っていない (つまり装着レンズの開放F値を機械的に取得できないし、非CPUタイプのAiレンズには当然電子接点も存在しない)。 その為、これらの機種(F5やD1シリーズ除く)ではセットアップメニューに「レンズ情報手動設定機能」が付加され、装着した非CPU(Ai)レンズの開放F値と焦点距離を手動セットすれば非CPUレンズ使用時でも、ファインダー等への現在の絞り値表示や再生画面での焦点距離表示、RGBマルチパターン測光が使用可能となる。 以上を要約すれば、 昭和40(1965)年 開放F値手動設定 ↓ 昭和42(1967)年 開放F値半自動設定(通称ガチャガチャ) ↓ 昭和52(1977)年 Ai方式による絞り値相対値通知 ↓ 昭和55(1980)年 Ai-S方式による絞り制御のリニア化 ↓ 昭和57(1982)年 Nikon FG」にプログラムAEを搭載 ↓ 昭和58(1983)年 Nikon FAに シャッタースピード優先AEと マルチパターン測光を搭載 (マルチモードAEを機械式連動で実現) ↓ 昭和61(1986)年 CPU内蔵方式による開放F値と絞り値通知(Nikon F-501) ↓ 平成15(2003)年 CPU内蔵方式+Ai方式併用機種に「レンズ情報手動設定機能」搭載 による開放F値と焦点距離情報手動登録(Nikon D2H) となる。
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| 画面を複数のエリアに分割して測光し、それぞれのエリアから得られたデータをマイクロプロセッサ(MPU)で演算して
適正露出を算出する測光方式である。このMPU に記憶されている逆光撮影など数万枚の実写データを解析したアルゴリズムを適用して、その状況にもっともふさわしいとみなせる露出値を演算し決定する。 マルチパターン測光はニコンが開発し、「Nikon FA」にはじめて搭載されたが、 この機種では5つの受光部による測光値を高輝度および低輝度カット処理をしたあと、 最高輝度値、輝度差、カット数、それぞれの位置の明暗の情報によってパターン分析を行ない、4つの露出演算法のなかの一つを選び、 それを元に演算処理をしていた。 ![]() その後「Nikon F90」に初めて搭載した「3D-マルチパターン測光」では、DタイプおよびGタイプのレンズから得た被写体までの距離情報も加味することで測光精度を一段と向上している。 「Nikon F5」で搭載された「3D-RGBマルチパターン測光」では、従来の測光情報(明るさ/選択AFエリア/被写体までの距離)の他に、多分割の測光用CCDセンサで被写体の色調までも露出決定の要素に取り込み、測光精度をさらに高めることが出来る。 特に明るい色(白や黄色)の被写体や、暗い色(黒や濃い緑色)の被写体が画面全体を大きく占めているような場合に威力を発揮し、色による反射率の違いを加味して目で見た感じにより近く再現する。 (メーカーサイトによれば、「平均輝度/画面全体のコントラスト/画面上部と下部のコントラスト/選択されているAFエリアの輝度/色情報/選択されているAFエリアの位置/距離情報」をニューラルネットワークにて処理し最適な露出を決定している。)
D2X/D2Hs以降から搭載されている「3D-RGBマルチパターン測光II」では、 通常の露出演算アルゴリズムに加えてプロフェッショナル向けデジタル一眼レフカメラから継承した 露出評価アルゴリズムを採用し、ハイライト部の輝度と大きさを検出して背景が暗い画像の白飛びや露出アンダーを防いで 適正な露出量を測定する。さらにその情報をオートホワイトバランスに活用し、より自然な色再現を実現している。 尚、マルチパターン測光はカメラ自身が露出補正を行なう形式であり、その露出決定ロジックは公開されていない。 よって、カメラ側で自動で行なわれる補正量が不明であり、さらに撮影者が露出補正を加えると結果が予測し辛い場合がある。この場合は中央部重点測光を使用した方が露出補正の経験則が生かし易い。 マルチパターン測光の種類と搭載している主な機種
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さて、最新のGタイプのAF-Sレンズでは絞りリングとAFカップリングが無くなり((e)開放F値連動ガイドは残されているが現行機種では使用されていない)、メカ的連動機構で唯一残っているのが絞り連動レバーであるが、08年2月に発売された「PC-E NIKKOR 28mm F3.5D ED」で初めて電磁絞り(電子制御式絞り)が採用された。 現在はPC(パースペクティブ・コントロール)レンズという特殊な(構造上連動レバーをマウント〜絞り間で通せない)レンズへの搭載のみだが、果たして他のレンズへの展開はあるのかどうか。。 絞りの制御精度は格段にアップするとは思われるが、現行のレバー方式でも精度上は問題ないレベルにあり、高速連写時の開放から最小絞りまでの絞り駆動速度面ではレバー(スプリング)方式の方が勝っているというデータもある。ベローズや接写リングなどのエクステンションパーツ使用時でも自動絞りが使えるというメリットもあるが、現状では電磁絞り対応のカメラボディが少ない(09/8月時点で、 Nikon D3シリーズ、D300シリーズ、D700のみ。 但し、下記の「10/08/29追記」参照)。ちなみに電磁絞り非対応のカメラでこのPCレンズを使用する場合は「プリセット絞り」で使用することになる。 現在でもAF-S(超音波モーター内蔵)レンズが使えない機種、或いはAF-Sレンズ以外ではAFが使えない機種、VR(手ブレ補正内蔵)機能が使えない機種、Gタイプレンズでは絞りをコントロールできない機種、装着できても露出計が作動しない組み合わせなど、非常に複雑な使用制限がある。この様な現状に加えて、 PCレンズの様な特殊撮影用ではなく一般撮影に使われる汎用レンズに前記機種以外では使えない(売れない)電磁絞りを採用するとは考えられない。 但し、FXフォーマットカメラがリリースされた今、DXに比べて弱い超望遠レンズ、嘗てラインナップにあった1200mmクラスの絞り慣性の大きな超望遠レンズなどにリニューアル版としてレスポンス向上の目的で採用されるかもしれない。 今後前記機種以外で電磁絞り対応のボディが増えてくるのだろうか? 電子接点数を見ると、PC-Eレンズは10ピン、D3・D700・D300・D300Sは8端子となっている。つまりレンズ側の10ピン全てを使用している訳ではなく、ボディ側も8端子あれば電気的には電磁絞り連動/制御できることになる。さらに絞り制御/駆動そのものはレンズ側(サーボモーター)で行なわれているはずで、カメラ(コントローラ)側からは絞り制御コマンドを出力、レンズ側からのフィードバックを含めサーボ系を構成していると思われる。つまりボディ側に新たな制御チップ(IC)を載せている訳ではなく既存のカメラでもボディ側のファームウェアに電磁絞り制御機能を追加すれば前記機種以外でも対応できそうな気もするが。。。。 PC(パースペクティブ・コントロール)機能については、デジタルカメラでは通常レンズで撮影した画像を(ある程度までは)ソフトで後加工できるが、そうはいかないフィルムカメラ、特にF6クラスでは特殊ユーザーにニーズがあると思われ、ファームで対応するのだろうか。(フィルムをスキャナーで取り込んで画像処理という手もあるが) ニコンではAF-S(超音波モーター内蔵)レンズ以外ではAF作動しないD40や、絞りリングのないGタイプレンズをリリースした前歴(?)があるだけに、 いずれは(過渡期を経て徐々に)電磁絞りレンズに移行していく可能性が無きにしも非ずではある。 10/08/29追記: 電磁絞り対応ボディは、 Nikon D3シリーズ、 D300シリーズ、 D700 に加えて、その後発売された D90、 D5000、 D3000、 D3100、 D7000、 D5100 でも使用可能となった。D90の電子接点数は7端子であるので、最低7端子あれば制御可能ということである。これら新たに発売された入門機を含むカメラが電磁絞りに対応したということは、当然今後発売されるカメラでも対応されることになるはず。つまり電磁絞りレンズが序々に増えていくことは間違いないと思われる。
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| 昭和34(1959)年6月にNikon Fから始まった「Fマウント」は、2009年6月に誕生から50周年を迎え、同年9月にはニッコールレンズ生産累計5000万本を達成している。「不変のFマウント」と言われるだけに、最新のデジタル一眼レフに数十年前に発売されたニッコールレンズを装着することもできるが、物理的に装着できないレンズや露出計が作動しないなど、その組み合わせによっては制限がある。 物理的に装着できないカメラとレンズの組み合わせの理由は、非Aiの旧ニッコール(カニ爪方式)レンズの絞りリングと、 (1) カメラ側の露出計連動レバー(Ai連動レバー)の干渉 (2) カメラ側の最小絞り設定警告レバーの干渉 の2点である。
(1) 非Aiの旧ニッコール(カニ爪方式)レンズの絞りリングと、カメラ側の露出計連動レバー(Ai連動レバー)の干渉 非Aiの旧ニッコールレンズは絞りリング後部が飛び出している。
Ai方式のボディには(B)露出計連動レバー(Ai連動レバー)が固定式と可倒式の機種が存在する。 レバー固定式のボディには、非Aiの旧ニッコールレンズは取り付けできない。(絞りリング後部がこのレバーを押しつぶす。。。) レバー可倒式のボディでは、レバーを跳ね上げれば非Aiの旧ニッコールレンズでも取り付け可能である。(当然露出計は連動しない)
(2) 非Aiの旧ニッコール(カニ爪方式)レンズの絞りリングと、最小絞り設定警告レバーの干渉 ボディ側の(M)最小絞り設定警告レバーには、円周方向スライド式と押し込み式の両方式がある。(レバーがない機種もある) 円周方向スライド式のボディに、非Aiの旧ニッコールレンズを取り付けてはいけない。(絞りリング後部がこのレバーを押しつぶす。。。)
●非Aiの旧ニッコールレンズ(カニ爪付き)が装着できるカメラ以上の理由から、非Aiの旧ニッコール(カニ爪方式)レンズが物理的に装着できるのは以下のいずれかのカメラである。
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以下の機種はボディ内にAFモーターが内蔵されていない為、AFモーターが内蔵されているレンズ(ニコンではAF-S・AF-Iレンズ、シグマならHSM、タムロンならモデル名に「NII」のマークが付いているレンズ)でのみAF撮影が可能である。(AFモーター内蔵レンズ以外ではマニュアルフォーカス撮影となる。但しフォーカスエイドは利用可能)
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| ニコン全一眼レフの露出計連動ピン(カニ爪の受け側)有無、Aiレンズに対応するAi連動可否、CPUレンズとの連動可否、AF機能有無、AF-S・AF-Iレンズの使用可否、及びVRレンズとGタイプレンズの使用可否を示す。 |
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