平成23年6月4日更新
最近我が家に来たワゴンR(GF-MC21S)のキーレスエントリーは赤外線方式なので、リモコンをルームミラー上部の赤外線受光部にキッチリ向けないと作動せず、反応距離も短い。
そこで、後付けの無線式キーレスエントリーを取り付けてみた。
平成23年6月4日: 新型キーホルダータイプキーレスエントリー基本セット Ver2.0J
4,390円(送料別)
尚、平成27年3月15日現在、この商品と同等品に切り替わっている。 (キーレスエントリー「ロックマン」 Ver 1.0)
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機能としては以下の通りである。
● キーレスエントリー: 電波式リモコンキーでドアロック/アンロックができる。
● ハザードアンサーバック: ロック時1回・アンロック時3回、ハザードが点滅する。
● ロケータ(カーサーチ)機能: ロケータボタンを押すとハザードが30秒間点滅する。広い駐車場等で自分の車を探すのに便利。
作業手順としては、以下の通り。
1.パネル/カバー取り外し
2.ウィンカー線への配線
3.ロック・アンロック線への配線
4.バッテリーから12V配線
5.動作確認
6.パネル/カバー取り付け
そして、
7.装着後の感想
8.追記
もっとも面倒なのがウィンカー線へのアクセスです。以下の基本結線図の「ハザード接続モジュール(=接続ケーブル)」に左右のウィンカー線を接続する必要があり、ワゴンRのハザードスイッチの背部の配線に接続できれば簡単そうなのでトライしてみた。。 が、当車ではハザードスイッチ後部から車内奥に延びる配線束を手前に引き出すことができず、短すぎて分岐させるだけの余裕がなかったので諦めた。。。(涙)
で、しょうがなくハンドルコラム上部カバー内にあるウィンカーコネクタに配線することにしたため、いくつものパネル/カバーを外すことになってしまったが、作業そのものは単純な内容なので、じっくりやりましょう。この取り外し作業は1時間もあればできます。
<基本結線図>
<ワゴンRのターンシグナル&ハザードランプの結線図>
ハンドルコラム上部カバー(下の画像のE)内にあるウィンカー線(コネクタ)へのアクセスのために、パネル/カバーを取り外す。
カバーは小さいものを含めて以下の6パーツに分かれる。
これらのパーツはネジやクリップで留められているが、ネジが10本以上になるため、再装着時に間違えないよう外した場所ごとにネジを取りまとめておくこと。例えばコピー用紙を適当な大きさに切り、それぞれ外した箇所を明記してネジを包んでおくとよい。
ショート防止の為、作業前にバッテリーのプラス端子を外しておく。(腕に自信があれば外さなくてもOK。今回は自信がないのに外さず取り付けしている)
(1)右下のカバー(@)を外す。
クリップ2ヶ所を外して引き抜く。クリップは外しづらいが、クリップリムーバー、またはマイナスドライバー(に傷防止用のテープを貼ったもの)でこじって外す。
クリップは破損しても再取付け/固定に大して影響はない。(クリップがなくてもキッチリはまる)
(2)ステアリングアンダーカバー(A)を外す。
以下の4ヶ所のネジを外す
クリップで留められているので、手前に引き抜く。下の画像はステアリングアンダーカバー(A)の左端の車体側受け部のクリップ。
(3)サイドカバー(B)を外す
画像矢印部のネジを外し、全体(B)を手前に引き抜く。(クリップで留められている)
尚、再度取り付ける場合は、以下のようにクリップ(白)をカバー側にセットしてからボディ側に押し込む。
(4)ステアリングアンダーカバー(C)を外す
以下の5ヶ所のネジを外す。
赤矢印部の長方形の小パーツを外す。(右側の隙間にマイナスドライバーを差込み手前にこじる)
外した小パーツの中のネジを外す。
(5)ステアリングカバー(D、E)を外す。(ウィンカーコネクタへのアクセスの為)
下部カバーの爪が上部カバーの切り欠きに引っ掛かる形になっているので、外す時は下部カバーを中心部(ステアリングシャフト側)方向に強く
押した状態で隙間にマイナスドライバーを差込み、こじると二つに分かれる。
ショート防止の為、作業前にバッテリーのプラス端子を外しておく。(腕に自信があれば外さなくても可。自分は面倒だから外さずにやった。。)
ウィンカー線(コネクタ)はハンドルコラム内上部カバーの下にある。(下の画像は、カバーを外す前)
ハンドルコラム内上部に3つのコネクタがあり、その真ん中の白い6ピンコネクタ(ターンシグナルコネクタ)を外す必要がある。
場所が狭いので外すのが若干難しいが、コネクタ上部のロック爪をドライバで上から押し込んだ状態で千枚通しのような先の尖ったもので少しづつこじって外す。
このコネクタを外した状態でウィンカーレバーを操作してもウィンカーが作動しないことで、このコネクタで間違いないことが確認できる。(バッテリ接続状態での作業時)
1番ピン(緑/赤)が左ウィンカー線、2番ピン(青/黄)が右ウィンカー線です。
(但し、今回のキーレスエントリー取付けにおいては左右は関係ない)
分岐コネクタで分岐させる。後々の緩みや接触不良にならないよう、細いタイラップ(結束バンド)で分岐コネクタを締め付けて固定しておいた方がよい。ビニールテープで巻くのは時間経過するとベトベトになるので避けた方がよい。(下の画像はタイラップ締め付け処理前のもの)
後々のメンテナンスやキーレスエントリーセットの交換などを考慮して、キーレスエントリーセットのコードを直接分岐接続するのではなく、別の長いコードを使ってステアリング下部まで延長する。延長する長さはステアリングカバーを戻した後でも、下部(足元。ブレーキなどのペダル部)からアクセスできる程度の長さにする。
水色のコードがターンシグナルコネクタのウィンカー線(水色。左右同色)から分岐・延長したもの。キーレスエントリーのコネクタI(灰色のコード)から延びるハザード接続モジュール(線)と接続コネクタを使って接続する。キーレスエントリー取付けにおいてはウィンカーの左右は関係ない。
パワードアロック(ロック/アンロック)のコネクタは足元右下手前(アクセルペダル右斜め上)にある。
このコネクタはドア内のロックモーターユニットから来ており、ドアと車体の間のケーブル束を追っていくとその先にある。
下の画像が、パワードアロック(ロック・アンロック)コネクタです。(14ピン)
このコネクタを外した瞬間、ドアがガチャン!とロックされるので驚かないように。。(バッテリ接続状態での作業時)
このコネクタを外した状態で運転席側のドアロックノブを操作してもドアロックが作動しないことで、このコネクタで間違いないことが確認できる。
赤/青コードがロック線、緑コードがアンロック線です。
それぞれ適当な位置で切断し、コネクタ側(車両側)にオス、反対側(ドア内ロックモーター側)にメスの接続端子を装着する。
注)メス側に12Vが供給されるので、オス・メスの端子装着は逆にしてはいけない。
(ドア内ロックモーター側(メス型端子)には、キーレスエントリーセットから12Vが供給されることになる。)
切断位置はコネクタ側(車両側)に接続端子を装着できる程度の長さが必要。ギリギリの位置で切断すると接続端子が装着できないので注意すること。
切断したオス/メスの接続端子に、それぞれキーレスエントリーセットからのコードを割り込ませることになる(後述)
尚、後々キーレスエントリーセットを外す場合などは下の画像のオス/メス端子を再接続すれば元の未装着状態に戻せる。
切断したオス/メスの接続端子に、それぞれキーレスエントリーセットからのコードを割り込ませる。(基本結線図)
ロック側:キーレスエントリーから延びるコードの
・ 青/白(F)にメス型端子
・ 緑/白(G)にオス型端子(この線には12Vが出力される)
を装着し、上の画像のロック・アンロックコネクタの切断した赤/青コード(ロック線)に接続する(割り込ませる)。
アンロック側:キーレスエントリーから延びるコードの
・ 青(C)にメス型端子
・ 緑(D)にオス型端子(この線には12Vが出力される)
を装着し、 上の画像のロック・アンロックコネクタの切断した緑コード(アンロック線)に接続する(割り込ませる)。
注)オス側に12Vが供給されるので、オス・メスの端子装着は逆にしてはいけない。
12V電源はキーレスエントリーの仕様上、ドアロックモーター作動の為に15A以上の容量が必要であることからバッテリーから直接取ることにした。
12Vで15Aということは、12×15=180W。計算上の電源コードの太さは2sq(太い!)程度が必要なので、キーレスエントリーの赤コードの太さを参考にして出来るだけ太めのコードを用意したほうがいいかも。。
エンジンルーム正面から見て右下奥(車内の助手席足元側)にある「エンジンルーム〜車内間の通し穴(ゴムカバー)」に太めの針金をブス!っと差込み、車内まで押し込んで、助手席足元奥に貫通させる。
車内の助手席足元奥に通した針金の先に適当な長さの赤コード(12V供給用)を抜けないように挟み込んで、エンジンルーム側から引き抜き、赤コードの先にバッテリーのプラス側接続用の端子を装着する。
エンジンルームから引き出した車内助手席側の赤コードにはメスの接続端子を装着し、キーレスエントリーのコネクタ側の赤コード(基本結線図A)の先にオスの接続端子を装着して接続する。
バッテリーへの実際の接続は全ての配線が終わった後にすること!
(尚、以下の画像の左側の赤コードは別の用途用なので関係なし)
<車内助手席側下部>
キーレスエントリーのコネクタ側の赤コード(A)に、紫(E)線と紫/白(H)線(基本結線図)を接続する。
下の画像では分岐コネクター(青色)で接続しているが、完成して数ヶ月後に接触不良となってしまった。よって出来れば「3.ロック・アンロック線への配線」で使用しているようなギボシ端子で接続したほうがよい。或いは細いタイラップ(結束バンド)で分岐コネクタを締め付けて外れないように固定しておく。
最後に、キーレスエントリーのコネクタ側の黒コード(@)をボディ金属部にアースする。金属部であってもゴムや樹脂などで挟まれボディと導通していない箇所に接続してはいけないことは当然ですね。配線終了後に動作しない理由の多くはこのアース不良が原因です。
以上で配線関係は終了です。
ここで、バッテリーのプラス端子を接続します。
書類を止める金属のクリップを使って、以下の動作チェックを行なう。
パネル/カバーを元に戻す。
キーレスエントリー本体はセンターコラムの下部(灰皿の下)に両面テープで装着した。
装着作業はパネル/カバーの着脱に手間取ったが、一度構造が分かれば半日もあれば可能である。電波の到達距離は20m程度かと思われ、リモコンをポケットに入れたままボタンを押しても作動する。リモコンのアンロックボタンが小さ過ぎるのが難点ではあるが、非常に快適に使うことができる。
尚、元々付いていた赤外線リモコンも今まで通り使用可能です。
スズキの赤外線式の他車種でも同様の構造となっていると思われ、ウィンカー線(コネクタ)はハンドルコラム内のどこかにあり、パワードアロック(ロック・アンロック)のコネクタはドア内のロックモーターユニットから来ているので、ドアと車体の間のケーブル束を追っていくとその先にあるはず。
尚、今回の作業前にディーラーから、以下の
・ ターンシグナル&ハザードランプ
・ パワードアロック
の配線図をコピーしてもらった。
他車種への装着も、対応の配線図を手に入れてコネクタと配線図のコードの色を突き合わせればそれ程難しくないと思われる。
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