平成21年9月13日更新
平成21年9月に札幌陸運支局でパジェロ(平成4年式)の4回目のユーザー車検を受けてきました。
平成15年からのユーザー車検と合わせて、「ユーザー車検をやってみようか」と考えている方のために車検体験記を公開します。
ユーザー車検は簡単です。新車登録後数年程度であれば問題なく通りますし、私の様に10年以上経過した車でも通ります。
但し、車検が通ることと車の安全性は全く関係がありませんので各自の責任において定期的な車両点検は行なうことが必要です。
○ この1年間に一度もボンネットを開けたことのない(車の安全性に無関心な)人にはお奨めできない。
○ 単に費用が安いから、という理由だけでユーザー車検を受けるのもお奨めできない。
○ 事故や故障に繋がる点検項目についてはディーラー等に定期点検を依頼した方がよい。(車検後でもよい)
ブレーキ(パッド磨耗、液漏れ・交換、ホース類の損傷)やファンベルト関係、ラジエーター液補充など
○ エンジンオイルの交換やバッテリー液の点検・補充は定期的に行なっておく。
● 整備をせずに走行して道路上に立ち往生したり事故を起こしても、自己責任となる。
ことを申し添えます。
このことから、重要パーツ劣化によるリスクと車検費用のバランスを考えると、先にクルマを自分で車検場に持ち込み受検し、その後に「24ヶ月定期点検」または「12ヶ月(1年)定期点検」を受ければ、無駄な(劣化・破損の恐れがある部品の予防的交換)費用や車検代行手数料を浮かせることも可能です。(法的に定められた点検は24ヶ月点検です。但し受けなくても罰則はなし)
尚、車検は自動車検査証(車検証)記載の「有効期間満了日」の1ヶ月前から受けられます。 1ヶ月前〜満了日の間に車検を受けた場合、次の有効期間満了日は元の満了日の丸々2年後です。(つまり、車検を1ヶ月早く受けても次の有効期間が短くなる訳ではありません。)
また、姉妹編として軽自動車の平成27年 札幌軽自動車検査協会 ワゴンR ユーザー車検体験記も公開しています。
<ユーザー車検を受けたクルマ>
平成4年式 三菱パジェロ スーパーエクシード (ガソリン、3ナンバー)
<ユーザー車検を受けた場所>
北海道運輸局 札幌運輸支局 札幌市東区北28条東1丁目 (TEL) 011−731−7165
尚、ユーザー車検の手続き方法などは更新されている可能性がありますので、札幌陸運支局の
・ 「車の検査」
・ 「ユーザー車検受検案内」
などを参照して下さい。
ユーザー車検の検査自体は20分もあれば終わりますが、事前の準備や書類の記入などが必要です。
書類の記入なども20〜30分もあれば十分ですし、リサイクル料金の支払いなどを含めて1時間程で終了します。
初めてのユーザー車検を受ける方は、予約した検査時間の前に検査ラインの下見を行なっておくほうがよいかと思います。(検査時間は1日4ラウンドあります。)
事前に以下の書類を準備しておきます。
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以下の内容はユーザー車検時にチェック対象となります。
定期点検は車検前に行なう必要はなく、車検を受けた後でもOKです。(前車検、後整備)
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インターネットで予約できます。 ・ 土曜、日曜、祭日は車検業務を行なっていません。(インターネットでの受付自体は24時間、年中無休) ・ 検査時間は1日4回です。
● インターネットからの予約の場合 (2006年2月から) https://www.yoyaku.naltec.go.jp/pc/reservationTop.do はじめて利用する場合は「アカウント登録」が必要です。(メールアドレスやパスワード、氏名など) <手順> (1)車検証を用意し、上記自動車検査予約システムへアクセス (2)メールアドレス、パスワード、氏名を入力 (3)入力したメールアドレス宛に、確認用の「アカウント仮登録メール」が送信されてくる (4)「アカウント仮登録メール」の本文に記載されているURLにアクセスすると、アカウントIDが表示されアカウントの新規登録が完了する (URLの有効期限は、メールの送信時間から1時間です) (5)引き続き検査の予約を行う場合は、メニューの「ログイン」ボタンを選択する (6)アカウントID、パスワードを入力し、ログイン (7)「検査の予約」を選択し、検査地域、検査場を指定、「継続検査」選択、検査車種を入力 ・ 受検日時、ラウンドを選択(「○」または「△」がリンクになっている) (8)受検者名、住所、電話番号、車両番号、原動機形式、車台番号などを入力し、「確認」 ・ 予約番号は車検場で書類に記入する必要があるので、手元に控えておく ● 各ラウンドの15分前から受付を開始します。 ● 各ラウンドの検査実施時間は開始から1時間15分〜1時間30分の間です。(例: 第1ラウンドなら9:00〜10:15分まで) 検査不合格項目があった場合、この間に修理・調整すれ当日の検査時間内に再検査可能ですが、初回の検査を含め最大3回までとなります。 初回の検査を含め最大3回までに合格しない場合は再申請となり新たに検査手数料が必要となります。 → 継続審査の流れ > 再入場 ● 各ラウンドの間は休憩時間となり、検査は受けられません。 ● ユーザー車検の場合は、早めの受検をしたほうがよい。 ・ 万一車検に通らず、後日修理後に再受検せざるを得なくなった場合、相応の修理期間が必要となる。(8.検査日当日−検査で不合格時) ・ 車検は自動車検査証(車検証)記載の「有効期間満了日」の1ヶ月前から受けられます。 ・ 1ヶ月前〜満了日の間に車検を受けた場合でも、次の有効期間満了日は元の満了日の丸々2年後です。 ● 初めてのユーザー車検の場合は、第2ラウンドを予約して第1ラウンドの開始前に陸運支局に行くのがよいと思います。 というのは、 ・ 検査コース1番に見学コースがあるので第1ラウンドの検査状況を事前に見学できる。 ・ 書類の記入やリサイクル料金の支払いなどの時間が充分取れる。 ・ 検査で不適合箇所があってもすぐに修理し当日再検査する時間が取れる。(当日なら最大3回まで再検査しても無料) ・ 万一の場合に備えて、付近の修理工場や予備検査場(民間)の場所を確認しておくことができる からです。 |
初めてユーザー車検を受ける場合は、車検予約時間の一つ前の検査ラウンドに間に合うように行って検査状況を見学しておくことをお奨めします。
また、万一の場合に備えて付近の修理工場や予備検査場(民間)の場所を確認しておいたほうがよいと思います。
二回目以降のユーザー車検を受ける場合は、車検予約時間の1時間ほど前に陸運局に行けば間に合うでしょう。少々遅れても、各ラウンドで何台もの車が並んでおり開始まで時間が掛かるので、焦ることはありません。
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4番窓口(ユーザー車検受付)にて「ユーザー車検(継続審査用)書類一式下さい」と言って、関連書類をもらいます。 (受付時に「車検後点検(前車検)ですか?」と聞かれましたら、「そうです」と答えておきます) 車検証の住所変更も同時に行なう場合は、その旨を伝えて指示に従ってください。(書類住所欄の書き方など) 「陸運局入口の案内窓口で継続検査申請書や印紙購入して下さい」との指示がありますので、先に以下の3種の書類を購入し、記入します。(記入してから印紙を購入する)
上記書類に記入します。 ・ 記入用テーブル前面に記入例が貼ってありますのでそれを参考にして記入します。(車検証があれば全ての項目に記入できます。) ・ 記入を間違えても用紙は窓口横にたっぷりありますので安心してください。 尚、上記の書類以外にも以下の案内が貰えます。
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(2)のユーザー車検に必要な書類に記入後、陸運局入口の案内窓口で印紙を購入します。 印紙は窓口に車検証を提示すれば貼ってくれます。
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(1) 自動車検査証(いわゆる車検証) (2) 自動車納税証明書 (3) 自動車損害賠償責任保険(自賠責)証明書 (新旧ともに必要) (4) 点検記録簿(車検後に点検する場合は不要) (5) 自動車検査票 (6) 自動車重量税納付書 (7) 継続検査申請書(OCRシート) (8) リサイクル券 + (9) 印鑑 (H19年現在、不要になったようだ。。。が、持参した方がよい) |
検査コース1番に見学コースがあるので、事前に見学しておきます。
各検査ラウンドの15分前から受付を開始しますので、前述の書類一式を揃えて4番窓口(ユーザー車検受付)にて受付します。
書類一式はクリップ止めで返してくれますので、検査場の1コースに行き並びます。(車種や日時によっては別なコースを指示される場合もあります)
検査の受付時間 (尚、窓口が開いている時間は、9:00〜12:00、 13:00〜16:00)
● ユーザー車検の場合、かなり親切に手順を教えてくれますので安心して指示に従ってください。
● ハザードランプ(非常点滅表示灯)を付けておくと、ユーザー車検であることが検査員に分かります。
● 検査機器による検査時も案内係がつきますのでわからなくても問題ありません。失敗した場合もう一度並んでやり直すことも可能です。
● 途中の検査に引っ掛かっても、検査自体は最後まで行ないます。(途中で検査ラインから抜けることはない)
● 検査で不合格の項目は、近隣の修理工場で修理後もう一度並んでやり直すことも可能です。(最長2週間まで検査料無料)
● フルタイム4WD車は検査担当者に申し出ること。
● パートタイム4WD車は2輪駆動に切り換えて受検すること。
●トラクションコントロール装備車は当該装置の作動を解除して受検すること。
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不合格個所があった場合でも、その日の受付終了時間内なら再検査を受けることができます。(検査料不要。但し最大3回まで)
→ 継続審査の流れ > 再入場
検査員に「調整・修理後再検査はどうすればよいか」を聞いてから、すぐに近隣の修理工場で調整・修理した後に指示された検査コース(再検査ライン)に入ります。
入口に「再検申告スイッチ」がありますので該当するボタンを押し、検査員の指示に従います。
その検査ラウンド(開始から1時間20分間実施)内に間に合わない場合は、4番窓口(ユーザー車検受付)にて「再検査なんですが」と聞いて指示に従ってください。
部品が揃わないなどで当日中に修理ができなかった場合は、「限定自動車検査証」の交付を受ける必要がありますので、検査員に確認して下さい。
「限定自動車検査証」
・ 継続検査で保安基準に適合しない場合、元の自動車検査証は返してくれないので、この限定自動車検査証で(整備等のため)運行することができる。
・ 有効期間は最大15日間。但し元の車検証の有効期間が15日未満であった場合はもっと短くなる。
・ 元の車検証の有効期間を超えてしまうと「車検切れ」となり、公道を走行できなくなるので注意。
・ 検査が全てOKなら5番窓口に書類を提出します。
・ 書類は、以下の順に並べて提出します。
(1) 検査票
(2) 重量税納付書
(3) 継続検査申請書
(4) 車検証
(5) 納税証明書
(6) 自動車損害賠償責任保険証
・ 10分ほどで新しい車検証とステッカー(検査標章)が交付されます。
・ 自賠責証明書と自動車納税証明書も同時に返されます。
・ ステッカーはクルマの前面窓内側の上部中央に(古い検査標章を剥がして)貼ります。以前のステッカーに比べて随分小さくなりました。
(古い検査標章はかなり剥がしづらいですが、水を付けて大まかに剥がした後ウィンドウクリーナーなどできれいに取ります)
・ 今回(第1回目)の車検所要時間: 車検受付け(12:45)→車検(13:00開始)→新車検証発行(14:00) = 約1時間強でした。(ライト調整含む)
・ 後整備の場合、後日「定期点検をしましたか?」という確認の電話が来る。。ということはありません(^^)が、国土交通省からのアンケート葉書が来ます。
・自己責任の元で点検は行ないましょう。
第4回目のユーザー車検(平成21年9月)時に、車検証の住所変更手続きも同時に行ないました。
道路運送車輌法では、「住所又は使用の本拠の位置に変更があったときは、その事由のあった日から
15日以内に変更登録を行わなければならない」 にも関わらず、今回は引越ししてから1年ンヶ月後となってしまいましたが、特に注意されることもなく完了しました。
手順としては、事前に車庫証明と住民票を取っておき、車検が終了した後(新車検証発行前)に住所変更手続きを行ないます。
1.必要書類の準備
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2.陸運支局での手続き
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検査は順調に進んだが最後の下回り検査でマフラーに2箇所の穴が見つかり不合格だった。 速攻で近くの「大黒自工」に飛び込んで、応急処理でパテ埋めしてもらい( パテ埋め工賃3,000円)、パテが乾くまで20分ほど待った後、再度車検場へ向かう。(パテ埋め程度なら自分でもできそう。。) 4番窓口(ユーザー車検受付)にて「再検査なんですが」と聞いたら、「3コースが空いているのでそこに行くように」とのことで、3コースに行く。 検査官に不具合箇所を修理してきた、との旨を伝えると、「下回り検査の所まで進め」とのことで前進する。 再検査は無事合格した。
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第1回目(前回平成15年)のユーザー車検時にマフラーの穴(腐食)をパテで応急処置したが、今回の車検前に確認したところ腐食がさらに進んでおり、応急処置ではどうにもならないので交換することにした。 ディーラーと自動車修理会社の両方で見積もりを取ったところ、自動車修理会社の方が5000円ほど安かったのでこちらでマフラー交換してもらった。 値段の差は純正マフラーか否かの違いであるが、純正も非純正も同一メーカー製らしく物は変わらないが値段が5000円ほど安いとのことである。 ○ 車検前の車のチェックで、なんと!ストップランプ(4灯)の内の1灯が球切れだったので交換した。(いつから??) ○ 車検ではヘッドライト(左)検査で不合格だった(右はOK)。検査員に「調整後2番コースに来るように」と指示されたので、速攻で札幌予備車検場に行きライト調整(2,100円、所要時間数分)後、2番コースに入る。 入口の「再検申告スイッチ」で「ヘッドライト」のボタンを押してライト検査を行ない、無事に合格した。
・ 今回の車検所要時間: 車検受付け(12:45)→車検(13:00開始)→(ライト調整後再検査)→新車検証発行(14:00) = 約1時間強 |
今回はインターネット予約サイトを利用してみた。希望の第2ラウンドが空きなしだったので、取り合えず空きのあった第4ラウンドを予約しておく。 数日後同サイトで確認してみたら第2ラウンドにキャンセルが出たらしく空きがあったので新たに予約し、第4ラウンドの予約を削除した。 車検自体は何の問題もなく合格した。
注)平成20年1月から検査料(検査登録印紙代)が変更になった。(約300円値上げされた) (小型車1700円、普通車1800円) |
今回は車検証の住所変更も行なった。 車検自体は何の問題もなく合格した。
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(5) ユーザー車検を終えての感想
○ 最近はユーザー車検を受ける人が増えているようであり、検査員も大変親切に指導してくれる。
○ 車検そのものは非常に簡単である。(ホントにこんなものでいいの?と逆に心配になる)
○ 時間的には、書類記入やリサイクル料金の支払いなどに30分程度、車検そのものに30分、計1時間〜1時間30分もあれば終わる。
○ この1年間に一度もボンネットを開けたことのない(車の安全性に無関心な)人にはユーザー車検はお奨めできない。
○ 単に費用が安いから、という理由だけでユーザー車検を受けるのもお奨めできない。
○ バッテリー液の点検・補充やエンジンオイルの交換は定期的に行なっておく。
● 事故や故障に繋がる点検項目については車検後にディーラーや業者に定期点検を依頼すべきである。
・ ブレーキ(パッド磨耗、液漏れ・交換、ホース類の損傷や)やファンベルト(緩み、損傷)関係、ラジエーター液(補充・交換)など。
・ 車検前に定期点検を受けると、業者主導で当面問題のない箇所も予防的修理・交換されてしまうことが多い。
・ 車検後であれば、修理・交換の優先順位、時期を決めることができるし、他の業者に見積もりを依頼して安いところで修理することも可能です。
・ 重要パーツ劣化によるリスクと車検費用のバランスを考えるとこれが一番お勧めです。
ユーザー車検を受けた5ヵ月後に国土交通省からハガキが送付されてきました。
要するに「定期点検しましたか?まだだったらやってちょうだいネ」という内容で、アンケートに答えるものです。
私は車に付属の点検簿に従って自分で出来る部分は行ないましたので、「自分自身で実施した」に○を付けて返送しました。
参考1: 自動車検査証の有効期間
平成7年7月から、車齢が10年又は11年を超えた自家用乗用自動車の検査有効期間が1年から2年に延長されました。これにより、自家用乗用車の車検の有効期限は、新車登録から初回の検査が3年間で、以降は車齢にかかわらず、2年目ごとに検査を受けることになりました。参考2: 車検を受ける時期
自動車検査証には自動車の検査有効期間の満了となる日が記載してあります。
車検は、この有効期間満了日の1ヶ月前から受けられます。
1ヶ月前〜満了日の間に車検を受けた場合、次の有効期間満了日は元の満了日の丸々2年後です。
つまり、車検を1ヶ月早く受けても次の有効期間が短くなる訳ではありません。
但し、1ヶ月前よりも早く検査を受けたり、満了日を過ぎてから検査を受けた場合は、検査を受けた日からまる2年となります。
私の場合は、有効期間満了日が平成17年9月27日、車検を受けたのが同9月5日でしたが、次の有効期間満了日は2年後の平成19年9月27日となりました。
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尚、当陸運支局の管轄区域は以下の通りです。
希望ナンバーの申し込み受付け、自賠責手続き、リサイクルの預託などができます。
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(税込み) (H19年9月現在) |
・(※1)基本料金とは: 各測定項目を個別に検査を受ける場合の料金(本車検前)
・(※2)優待料金とは: 上記5つの測定項目をまとめて検査を受ける場合の料金(本車検前)
・(※3)再検料金とは: 陸運支局での本車検後に不合格だった項目の検査を受ける場合の料金(本車検後)
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